大玉中学校日記

2015年11月の記事一覧

中学校最後の大会に臨みました

  【ジュニアオリンピック陸上競技大会】 
 10月23日午前11時から,横浜市の日産スタジアムで,渡邉寬規くんが出場した,ジャベリックスロー競技が行われました。学校における練習の調子から,あわよくば県中学校新記録の期待がかかった寬規くんでしたが,全国大会の緊張感と重圧からか,1,2投目ともにファールスローとなりました。何とか記録を残すべく挑んだ3投目の記録は47m。残念ながら自己記録にはおよばず予選落ちとなりました。
  県大会から東北大会,そして全国大会と貴重な経験を積み重ねた充実した1年となりました。

 10月20日(火) スポーツニッポン 掲載記事






【福島県下小・中学校音楽祭 第2部合奏】
  10月23日,福島県音楽堂で開催されました。全県から地区予選を勝ち抜いた28校が参加し,上位6校に与えられる全国大会への出場権を目指し,練習の成果を披露しました。
  15番目に舞台に登場した本校吹奏楽部24名は,須田先生の指揮に合わせ,いままで何百回となく演奏をしてきた曲「海峡をわたる風」を音楽堂のホールいっぱいに響かせました。すべての思いが込められた6分20秒でした。
 結果は目標としていた金賞にはあと一歩の銀賞でしたが,3年生は先輩達から引き継いできたバトンを確実に後輩へ引き継いでくれました。

全国で3校しかない男子児童のみの私立小学校 ~暁星小学校研修視察~

 10月19日,おおたま学園人権教育の研究視察を実施し,佐藤教育長をはじめとする7名が,東京都千代田区にある暁星小学校を訪問しました。夏休みに本村の教員研修の一環として講演の講師にお招きした暁星小学校の安次嶺先生とのご縁で実現したものです。本校からは,私と佐藤貴弘先生,後藤悠理先生が参加しました。私立学校の特色を生かし宗教教育を基盤とした「心の教育」と基本的生活習慣の徹底,一人一人の子どもとのふれあいを大切にする学級経営など,参考となる多くの実践に触れることができましたが,今回は,福島県の公立学校とは大きく異なる首都圏の私立学校の現状をいくつか紹介します。
  暁星小学校は全国でも3校しかない男子のみの幼小中一貫のカトリック学校です。今回は小学1年生の授業を参観させていただきました。クラスの人数は40名,競争率約10倍の受験を突破してきた子どもたちです。学校があるのは九段下,都心の真ん中で,近くには日本武道館や靖国神社があります。ほとんどの児童は電車で通学しています。中には鎌倉市や葉山市から電車を乗り継ぎ,1時間以上もかけて通学している子どももいるそうです。子どもたちの服装・学用品は,頭のてっぺんからつま先まで,まさにトータルコーディネート。帽子,制服,ランドセル,挙げ句の果てはベルトや靴下,更にはペンケースに至るまで,校章が付いたおそろいの特注品です。保護者や卒業生には政財界,歌舞伎界,医療関係の方々が多く,俳優で歌舞伎役者でもある香川照之さんは,暁星小・中・高校と進み,東京大学に進学したそうです。
  広い教室や充実した校内の施設など,公立の学校では及ばない教育環境が整備されていました。その一方で,全面人工芝の校庭は本校のソフトボールグランド程の大きさでした。豊かな自然体験活動を実施するため,那須に学校専用の宿泊施設(セカンドスクール)を持ち,小学校6年間トータルで一ヶ月におよぶ宿泊学習の中で,登山や地元の小学生との交流活動などを行っているとのことです。都心部にある学校ならではの悩みや工夫もうかがい知ることができました。大玉村の豊かなスポーツ環境と自然環境をさらに有効に活用する手立てを講じなければという思いを強くした研修視察でもありました。


            小学1年生を前に話をしました

大玉中学校の文化祭の「軌跡」を感じることができました~あだたら祭~

 10月18日(日),多くのご来賓及び保護者の皆様方に来校いただき,本年度の「あだたら祭」が盛大に開催されました。前日に創立40周年記念行事が開催され,過密スケジュールで準備や練習が進められてきましたが,実行委員の生徒を中心に担当の先生方の協力を仰ぎながら,「軌跡」をテーマにした,中学生らしい躍動感とユーモアに溢れた発表を随所に披露してくれました。。
 メイン行事である合唱コンクールでは各学級が優秀賞を目指し,意気のあったハーモニーを奏でました。今年は,福島第三小学校の佐々木先生を審査員にお招きし,より専門的な立場から賞の選出を行いました。結果は以下の通りでしたが,どの学年も甲乙付けがたい素晴らしい発表でした。


                1年優秀賞:2組「明日へ


          2年優秀賞:3組「COSMOS」


               3年優秀賞:2組「虹」




    「2015あだたら祭ベストショット集」

 開祭式
 見事な掛け合いでMCを務めてくれました。元お笑い芸人の講演よりも会場の笑いをとっていました。


 展示公開
 1階から2階へ上る階段の踊り場に何気なく張ってあった案内ポスターです。見学者に媚びることがないシュールなデザインに惹かれました。 


   3年ステージ発表
  どのクラスも手作り感が溢れる力 作揃いで,あだたら祭に受け継がれ
てきた「伝統」を感じました。担任が出演した1組の写真を選びました


 閉祭式
 3年生を中心とした実行委員 皆さん,素晴らしい文化祭をあ りがとうございました。襷は確かに後輩に引き継がれました。

創立40周年記念式典 ~生徒会長最後の大仕事~

 10月17日(土)の創立40周年記念事業の様子が福島民報新聞に掲載されましたので紹介いたします。当日の式の最後を飾ったのは生徒代表、生徒会長のあいさつでした。生徒会長としての最後の大仕事。全文を紹介します

 生徒代表あいさつ  
                                               斎藤大志朗
  大玉中学校は40周年という記念すべき節目の年を迎えました。そんな記念すべき日に本校に在学できることを幸せに思います。
 春の桜、夏の蝉の声、秋の稲穂、雪を覆った冬の安達太良山。私たちはこの雄大な自然に囲まれた学舎でのびのびと学校生活を送っています。変化の多いこの時代に、私たちの祖父母、両親が中学生だった頃と同じ景色を見て中学校生活を送れることを幸せに感じます。例え将来、大玉村を離れたとしても、安心して戻れる場所があるのは心強いです。
 しかし、私たち大玉中生はこの恵まれた環境を維持・発展させていく義務があります。私たちの大玉中では、あいさつ日本一を目指すべく「あいさつ日本一プロジェクト」を実施しています。毎朝のあいさつ運動、昼の放送、あいさつ状況アンケートなどです。この取り組みを大玉中の新しい伝統として頑張りたいと思います。
 多くの先輩方が卒業された伝統ある母校をさらに良くしていけるように全校生で頑張って行きたいと思います。


         10月20日(火) 福島民報 掲載記事


たくさんの方々の協力に感謝 創立40周年記念行事の開催にあたって

  明日(17日)午後,創立40周年記念式典並びに記念講演が開催されます。式典や講演の様子に関しましては後日,学校だよりでお知らせする予定です。
  式典の開催にあたり,17日,「創立40周年記念誌」を全生徒に配付いたします。創立30周年以降,本校に勤務された校長先生をはじめとする教職員や今回感謝状を送らせていただく歴代のPTA会長,生徒会長を務めた卒業生などに原稿を依頼し編集したものです。ぜひ,保護者の皆様もお子さんと一緒にお読みいただきたいと思います。また,以前学校だよりで紹介した記念品の「爪切り」も配付いたしますのでご活用下さい。
  創立40周年記念行事の開催にあたりましては,各方面の方々のご協力をいただきました。体育館の演台,玄関,来賓控室等に飾られた花は,玉井の中川光子さんとそのお仲間で福島市在住の高橋ひろ子さん,郡山市在住の岩﨑淳子さんが前日に来校され生けてくださいました。体育館ステージ上の看板や講演に関する表示,更には当日配付した要項等の作成にあたりましては村役場にお手伝いいただきました。来賓控室で使用するテーブルクロスは商工会館からお借りしました。また,感謝状の筆耕は大山字住吉の菊地繁子さんが担当してくださいました。本当にありがとうございました。
  平成36年(2024年)には,創立50周年という大きな節目の年を迎えます。今回の計画,運営,そして反省点を含めた記録をしっかりと集約し,確実に10年後に引き継ぐことが,今回の最後の仕事となります。

     3名による生け花


     ステージに飾られる花

      贈呈される感謝状

本校の恵まれた教育環境を実感! ~東京都公立中学校研修視察~

  10月14日,本校と同様に人権教育の充実に取り組んでいる東京都世田谷区立駒沢中学校を視察してきました。人権教育に関する取り組みもさることながら,東京都の公立中学校の教育環境や授業の様子を目にして,本校の恵まれた教育環境を再確認する視察ともなりました。
  駒沢中学校の生徒数は500名弱,各学年4クラス編制ですが,東京都は福島県のような少人数学級を導入していませんので,各クラスには36~38名が在籍しており教室がとても狭く感じました。校庭も本校のサッカー部の活動スペースほどの広さしかなく,体育館もバスケットボールコートを2面とることはできない大きさでした。体育の時間や部活動の際は,十分な活動場所が確保できない苦労を感じ取ることができました。本校と同じく合唱コンクー
ルが近いということで,訪問時は体育館で3年生がリハーサルを行っていました。本校と違い,学級での合唱に加えて学年全員での合唱もあり,迫力のある全体合唱を聴かせていただきました。ただ,文化祭という行事ではなく,合唱コンクールのみが行われるということでした。また,学区内の中学生の約4割は私立中学校を選択するということで,毎年何名が入してくるのか年度末まで把握できない苦労もあるということでした。
  中学校の視察を終えた後,近くにある松陰神社を訪れました。NHKの大河ドラマ「花も燃ゆ」でも登場した吉田松陰を祀る神社です。境内には山口県萩市にある「松下村塾」を模した建物や伝馬町牢屋敷で処刑され別の場所に埋葬された松蔭を改葬した墓を見学することができました。


                    道徳の授業


                 吉田松陰の墓所

剣道女子団体,県大会出場権獲得! ~県北新人各種大会~ 

 10月10日,梁川中学校体育館で開催された県中学校選抜剣道大会県北予選会の女子団体戦で,本校剣道部が第3位となり,県大会への出場権を獲得しました。
  3校による予選リーグを見事連勝(対譲芳中5-0,対清水中4-0)で勝ち上がり,決勝トーナメント一回戦で北信中を4-1で撃破,この時点で県大会出場を決めました。準決勝では信夫中に0-1の僅差で敗れましたが,互角以上の試合内容でした。県大会は11月14日(土)にいわき市で開催されます。健闘を期待します。
 この日は,バレー部,バスケ部,ソフトボール部も県北大会に臨みました。各部とも実力が勝ると思われた対戦相手に真っ向から勝負を挑みました。なかでもソフトボール部はあと一勝で県大会出場という所まで勝ち上がりましたが,惜しくも出場権獲得はなりませんでした。

運営面での協力に感謝 ~県PTA研究大会二本松大会~

 10月11日(日),本年度の福島県PTA研究大会が二本松市で開催されました。武田会長,渡邉・佐藤の両副会長,そして校長を含めた4人が,午前中は二本松市民会館で開催された分科会に参加し,福島市にあるクラロンの氏川社長の講演を聴きました。午後は城山総合体育館に移動し,和太鼓のアトラクション,全体会,そして二本松出身でセブン銀行の代表取締役会長安斎隆様の講演を聴きました。
 大会に開催にあたっては,本年度に入り3回の実行委員会が行われ,安達支部のすべての小中学校のPTAが協力し入念な準備を進めて参りました。本校は前日,城山グラウンド駐車場のライン引き,当日は市民会館の車の誘導を担当しました。休日にもかかわらず協力いただいたPTAの皆様方に感謝申し上げます。
 最後に,クラロンの氏川社長さんの講演の一部を紹介いたします。私の思いも加えさせていただきました。

◎ 道徳観について
  日本人には元々素晴らしい道徳観がある。協調性,恥を知る文化,天を畏敬する心。近代になり,科学の進歩,産業の発展と共に,人々が科学を尊重し,合理主義を重んじるようになった。それと共に精神的な奥行きが薄っぺらになってきたのではないか。  いま日本は,個人の権利を主張する時代になりつつある。元々日本人はどちらかというと控えめで奥ゆかしい人が多かった。それが国際化が進むにつれ,自分の欲望を前面に打ち出すようになった。日本人の控えめで奥ゆかしさが,自己主張を良しとする風潮に席巻されつつある。自己の欲求や考えをはっきり表現できるということは良いが何かに従うという気持ちが薄れるのが心配である。

 私は,日本人の倫理観こそ,日本が世界に誇れる最大のセールスポイントであると思っています。東日本大震災並びに原発事故の直後,混乱の最中にも社会の秩序が保たれた日本の姿が世界中から賞賛された一方で,警戒区域に指定され避難を余儀なくされた相双地区では,空き巣の被害が相次ぎました。「卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ。」会津藩の 什(じゅう)の掟にもある「卑怯」。少なくとも「卑怯」を諭すことのできる大人でありたいと思います。
  日本人の倫理観の高さが誇れる一つの事実があります。それは,我が国と特定の国との関係が悪化し,その国の行為を非難する反対運動が激化した際でも,日本人は決して相手国の国旗を燃やしたり破いたりするという行為をしないということです。なぜならそれは「卑怯」な行為だから。この一線を越えない限り,日本人はまだまだ捨てたものではないと思い続けることができます。

地域素材の教材化 ~大玉村の立体模型を作る~

  自分たちが住む地域の自然や歴史,伝統文化や産業を,学校の授業や行事に積極的に導入することを「地域素材の教材化」と呼んでいます。私は,「地域素材の教材化」を地域の人材を積極的に活用することと合わせて,学校運営の一つの柱にしたいと考えています。自分たちが生まれ育った地域をより深く知る活動により,そのすばらしさに接し,郷土に愛着と誇りがもてる子どもの育成につながると信じているからです。
  社会科や理科,総合の時間に活用できないかと,大玉村の立体模型を製作してみました。(左写真)作り方については後日機会があれば紹介したいと思います。ベースとなる地図から手作りし100mごとの等高段差を厚さ3㎜のコルクシートを使って表現しました。カッターやボンドなどの道具を除いた材料費はわずか300円,製作時間は約6時間でした。
  安達太良連山南東の広い裾野に広がる大玉村。標高200~400mの比較的なだらかな土地に水田が広がっている様子や,安達太良山頂に伸びる複数の登山道の距離や傾斜の違い,山麓を走る国道や県道のルートなど,平面の地図では実感できないダイナミックな地形の特色を知ることができます。郷土の地形と産業との関連等を考える資料として活用できればと考えます。

本年度の「栄光の記録」を掲示 ~平成17年度卒業記念品~

   以前紹介いたしましたが,昇降口から校長室方面へ向かう右側の壁面に,平成17年度の卒業生より寄贈された部活動の表彰の記録を掲示するパネルが設置してあります。しばらく更新されないままでしたので,40周年を節目に掲示内容の入れ替えを行いました。本年度の中体連や各種コンクールにおける個人,団体の入賞記録を表示しました。

創立40周年記念式典・講演会迫る!~「爪切り」に見る技術革新~

 武田実行委員長さんを中心に昨年度より準備を進めて参りました 創立40周年記念式典及び記念講演が,いよいよ今週末の17日(土)に迫って参りました。開催に向けての準備も着々と進行しています。

【参加者】式典には押山村長様,遠藤村議会議長様,佐藤教育長様をはじめ,村議会議員様,歴 代のPTA会長様など合計55名の来賓の方々に参列いただける予定です。第24代PTA会 長の菅野昭裕様をはじめ9名の歴代PTA会長様と第10代校長雉子波敏司様をはじめ3名の 歴代校長様に感謝状が贈呈されます。

【記念講演】既にご案内のとおり,元お笑い芸人の三好秀典氏を講師にお招きして「一瞬で仲良 くなれるニコニコ会話術」と題した講演をいただきます。なお,この講演は「大玉村文化のつ どい実行委員会」との共同開催となっております。予定している講演時間は60分とさほど長 時間には及びません。式典を含め保護者・一般席にはまだ余裕がございますので,お誘い合わ せの上ご来校下さい。

【創立40周年記念品】全校生と当日参加いただいた来賓の方々には,記念品として「創立40 周年記念誌」と「爪切り」を配付いたします。記念誌の発行に際しまして,村長様はじめ多くの皆様に原稿をお寄せいただきありがとうございました。紙面をお借りして御礼申し上げます。 また,校長室のロッカーを整理していたところ,創立20周年の際に記念品として配られたこれも同じ「爪切り」が見つかりました。未使用のもので試しに使ってみたらとてもよい切れ味でした。両方の爪切りを比較してみると,爪切りの「不易」と「流行」を見ることができます。大きさやてこの原理を利用した操作性はほんど変わりがありません。切れ味も同じです。変わった点は2箇所。一つは「創立20周年記念大玉中学校」という文字は,プラスチックのプレートに描かれ金属部に接着されていますが,40周年のそれは金属部に直接刻印されています。もう一つは,切った爪が飛散しないようにガードしている可動性のパーツが,金属製から半透明のプラスチック製に変わったことです。20年という歳月を考えると取るに足らない変化と見過ごされがちですが,このわずかな技術革新の積み重ねが,技術立国としての日本を支え続けていくのではないでしょうか。ちなみに私が現在愛用している爪切りは,35年前に学校の入学記念品としていただいたもので,今でも切れ味は衰えていません。今回の記念品,一生ものですよ。


創立20周年記念品




創立40周年記念品

「見えないもの」と「見えるもの」

         行為の意味      宮澤章二 

-----あなたの<こころ>はどんな形ですか
と ひとに聞かれても答えようがない
自分にも他人にも<こころ>は見えない
けれど ほんとうに見えないのであろうか

確かに<こころ>はだれにも見えない
けれど<こころづかい>は見えるのだ
それは 人に対する積極的な行為だから

同じように胸の中の<思い>は見えない
けれど<思いやり>はだれにでも見える
それも人に対する積極的な行為だから

あたたかい心が あたたかい行為になり
やさしい思いが やさしい行為になるとき
<心>も<思い>も 初めて美しく生きる
-----それは 人が人として生きることだ

   埼玉県出身の詩人、宮澤章二の「行為の意味」という詩です。夏休みに実施した、おおたま学園の研修で講師の先生から紹介していただきました。作者の宮澤章二は誰もが知っているクリスマスソング「ジングルベル」の作詞者でもあるそうです。
 さて、詩の中のアンダーラインを引いたフレーズ、どこかで聞いたことはありませんか…?
  そう、「行為の意味」は東日本大震災の前後にACのテレビCMで幾度となく耳にした

        「こころ」はだれにも見えないけれど 「こころづかい」は見える
        「思い」は見えないけれど 「思いやり」はだれにでも見える

と言うフレーズの原典となる詩です。
 
 大玉中学校の生徒達は皆、優しい「こころ」や「思い」を持っている子ばかりです。ただ、友達同士の関係などで、ちょっとした勇気を振り絞り、それを「こころづかい」や「思いやり」で示してほしいと感じる場面も少なからずあります。目に見える、耳で聞こえる「積極的な行為」で優しさを表現できる生徒が一人でも多く育ってくれることを願っています。
 今日はぜひ、親子でこの詩に目を通し、「積極的な行為」について、その「すばらしさ」とともに「難しさ」をいっしょに考えていただけたらと思います。

大玉中学校40年の歩み

  Episode8 歴代PTA会長・歴代校長

 初代の渡辺栄富会長から昨年度の熊谷悟会長まで,40年間で32名の皆様にPTA会長を歴任していただきました。初代の渡辺会長は,創立20周年記念誌に開校間もない時期のPTA活動の様子を寄稿されています。
 「…当時を振り返ると一面麦畑の敷地に槌音が響いて新校舎が落成し,校舎への移転は蟻の行列のごとく玉中(現改善センター)と大山中(現村民運動場)より,生徒一人ひとりが机・椅子など自分で使っている品々を手に持っての移転作業。大きい荷物はPTA役員のトラックで搬入それこそ大変な作業でした。(中略)それでも幸いなことに村当局の行為で校歌・校旗まで公費で作っていただきましたことは,大玉村の教育にかける熱意のたまものと感謝の念は忘れることができません。PTAとしてそれにむくいるべく校舎の環境整備を引き受け,初代PTAより何代目かまでは大きな石を運んで積み上げたり,庭木を寄付していただき植え付けをしたり,当時のPTA活動は土建屋であったり造園屋であったように思います。一つ一つの目標が達成されていく喜びも又格別でした。…」
  現在もなお,我々の心をいやしてくれる校地内の植栽や中庭など,歴代PTAの尽力により整備された素晴らしい環境を次の世代にしっかりと継承して行きたいと思います。
  歴代のPTA会長は平成5年以降,任期1年での交替が慣例となったようですが,第三十代の鈴木康広会長には平成22年度から3年にわたり会長をお務めいただきました。また,鈴木様は本校の卒業生で唯一,生徒会長とPTA会長の両方を歴任されています。



 歴代校長として,初代の桑原光男校長から,昨年度の渡邊健順校長(現二本松市立岩代中学校長)まで,40年間で12名の先生が学校運営に携わりました。中でも,初代の桑原光男校長(昭和50~54年度)と第十一代の福本隆校長(現二本松第二中学校長,平成19~23年度)は最長となる5年間,本校の校長として在職されました。
 第七代の浅和宏校長は,創立20周年記念誌に当時の様子を記しています。
 「…今年度は国際化社会にふさわしく,村の企画の一環としてALTの村独自採用により英語教育の強化を図るスタートの年となりました。…情報化社会の主役となるコンピューターが設置され,コンピューター教室もほぼ完成しました。今後はLANシステムができれば,さらに指導が適切に行われ,コンピューターの活用が容易となります。…」
 20年前にしてこの実践!脈々と受け継がれる大玉村の教育に対する熱意と先進性。創立50周年に向けて繋いでいく使命感を強く感じました。

受験を乗り切るために必要な栄養とは  ~3年 食育講話~

 9月29日(水),3年生を対象に「食に関する指導」として食育講話が行われました。講師は本宮第二中学校栄養教諭の武藤先生に務めていただきました。講話の内容は受験勉強に励んでいる3年生のために,勉強と栄養,受験前日・当日の食事内容,夜食の摂り方など受験勉強に励む生徒たちにとって,とても参考になるものでした。以下は3年生の感想です。

 「今日の話で,受験生に必要な食事について知ることができました。まさか,受験と食事にそんなつながりがあるとは知りませんでした。なので,これからは,食事にも意識をくばり,勉強との両立をはかっていきたいです。そして,受験合格につなげたいです。」

 「今日の講話で食生活によって今後の人生が大きく左右されることが身にしみてわかりました。また,受験に向けて自分の生活を見直す良い機会になりました。これから,大事な受験に向けて,自分の食生活をより良いものにして必ず合格し,高校生や社会人になっても継続できるよう頑張りたいです。」

 「食について,受験の前にはカツなどの油を多く使っている食品や食物繊維や乳製品はあまり食べないほうがよいということがわかりました。」

 「集中力を高める食べ物や,記憶を補う食べ物を教えて頂いて本当に助かりました。偏食のし過ぎ で起きる症状にも心当たりがあったので,それも気をつけながら食べ物をとっていきたいです。」


肥満防止がリスクを軽減 ~1年生「生活習慣病の予防講座」~

  1学年の生徒を対象とした「生活習慣病の予防講話」が9月16日(水)の5校時に本校で開催されました。生活習慣が確立される中学生というこの時期に,健康的な生活を送る習慣を身に付けてもらいたいという目的のもと,本宮市にある,よしだ内科医院の院長であり,また,学校医でもある吉田氏を講師にお招きし,主に肥満についての話をしていただきました。
 肥満になると生活習慣病のリスクが高まるということで,生徒達は先生が準備した資料やグラフなどの説明を真剣に聞いていました。また,配られた資料の中には,小児肥満の判定方法(肥満度やBMIの計算方法など)が載っていて,実際に計算をしてみたという生徒もいたようです。生活習慣病にならないためには,規則正しい生活と三度の食事が大切だそうです。毎日継続することは難しいと思いますが,家族全員で心がけようと思うことで生活習慣病予防につながるのではないかと思います。家庭で話し合を機会を持っていただければ幸いです。

今の英語の授業に求められている「読み」の力 ~2年英語科 研究授業~

  2学期,本校の教職員は,個々の授業力の向上を目指し一人一回以上の研究授業(多くの先生方が授業を参観し,事後に生徒の活動状況や教師の働きかけに関して意見交換を行う授業)を計画しています。日々の授業の準備はもとより,部活動や文化祭の指導,さらに本年度は創立40周年の記念事業の準備と何かと慌ただしい中,時間を割いて取り組んでいます。
  9月25日,今学期のトップを切って仲江川先生が2年3組で英語の授業を行いました。ねらいは「リーディング(読み)」を深めること。単語の意味や文法を理解した上で,文意を的確に捉え表現することに焦点が当てられました。以下に当日の授業における中心課題を紹介します。お子さんと一緒に親子で挑戦して下さい。

【状況】絵里さんは,ホームステイをしています。しかし,ホストマザー(ホームステイ先のお母さん)に対し,ある悩みがあり先生に相談を持ちかけます。

Everyone in my host family is kind to me.  But my host mother always gives me too much food. Do I have to eat everything, or can I tell her?
 
 【問題】絵里さんの悩んでいることは何ですか?

※ 問題の解答を知りたい方は,2年生に聞いてみてください。
 
 「思考力」と「判断力」駆使し,しかも適切な日本語による「表現力」も求められる素晴らしい課題です。多くの生徒がこの課題に意欲的に取り組み,正答を導き出そうと取り組んでいました。日々の授業の充実を感じることができた授業でした。
  今後,11月にかけて各先生方の研究授業が計画されています。生徒の活動の様子を中心に,学校だよりで紹介して参ります。

卓球男子団体,剣道女子団体が優勝! ~支部中体連新人総合大会~

  9月29日(火),30日(水)に開催された,支部中体連新人総合大会では,男子卓球団体と剣道女子団体が見事に優勝を果たしました。さらに女子ソフトボールが第2位,サッカーと剣道男子団体も第3位入賞を果たしました。10月の土日を中心に開催される各競技の県北大会,更に勝ち進んだ際の県大会でも活躍が期待されます。
 残念ながら入賞を果たせなかった他の部活動も,紙一重のところで勝利を逃した試合が数多くありました。自分たちに足りなかったところをしっかりと確認し,来年6月の大会に向けて,秋から冬,そして春に向けての地道なトレーニングに励んでほしいと思います。

【軟式野球】トーナメント戦
  会場:カントリーパークとうわ野球場
     2回戦  対 松一中  0-1 負
                   (タイブレーク方式)
                             
【サッカー】予選リーグ・順位決定戦
  会場:二本松城山総合グランド
 予選リーグ 対 松一中 1-0 勝
         対 本二中 2-2 分(2位で準決戦へ)
 順決戦   対 本一中  1-0 勝
                   第3位 県北大会出場

【ソフトボール】総当たりのリーグ戦
  ※ 松一中,安達中との合同チームで出場
 会場:安達中学校校庭
        対 東和中   0-8 負
       対  本一中  31-2 勝
            1勝1敗 第2位 県北大会出場

【バレーボール】予選リーグ
  会場:安達中体育館
     対 白沢中    0-2 負
        対  小浜中  0-2 負
       対 松一中    0-2 負

【バスケットボール】
  会場:二本松一中体育館・二本松城山体育館
 [男子] トーナメント戦
     2回戦 対 本一中 19-61 負       敗者戦 対 白沢中 25-42  負
 [女子] トーナメント戦
     1回戦 対 本一中 25-33 負
        敗者戦 対 本二中  4-76 負

【女子ソフトテニス】予選リーグ・決勝トーナメント
  会場:二本松市城山庭球場
  予選リーグ対 本一中  0-3 負
        対 松二中  2-1 勝(2位で決勝Tへ)
  1回戦  対  安達中  0-2 負

【男子卓球】予選リーグ・決勝トーナメント
  会場:大玉村民体育館
 [団体] 対 松一中 1-3 負    
  予選リーグ対 松三中  3-1 勝    
       対  本一中  3-2 勝(2位で決勝Tへ)   1回戦  対 本二中 3-2 勝
 準決勝  対 小浜中  3-1  勝
  決 勝  対  松一中 3-2 勝
                    優勝 県北大会出場
            
【剣道】
  会場:本宮一中体育館
 [男子団体] 総当たりのリーグ戦
     対 白沢中 2-2 本数勝ち
     対 松一中  1-3 負
        対 松三中  1-3 負
            対 本二中  2-1 勝
           2勝2敗 第3位 県北大会出場
                       
 [女子団体] 順位決定戦
      対 松三中 3-0  勝
                 優勝 県北大会出場




数的優位も追い風とし,見事地区のタイトルを守りました。県北大会は連覇 がかかります。




予選リーグで敗れた松一中に決勝戦で見事に雪辱し,6月の中体連の成績を越えました。

大玉中学校40年の歩み

  Episode7 卒業記念品の移り変わり
 卒業生から学校に贈られた卒業記念品も40年間に様変わりしてきました。昭和の時代は校歌碑などのモニュメントやテント,トロフィーなどの飾り棚が贈られていました。これらは現在でも校舎内外で目にすることができます。平成になってからパイプ椅子や長机,視聴覚機器,ジェットヒーターなど,活用の頻度が高い学校備品が主になってきました。残念なのは,平成3~5年度と平成19~21年度に3年計画で2回にわたって贈られた体育館のステージ幕が体育館の建て替えに伴ってその役目を終えてしまったことです。ただ,平成16年度の記念品である校歌額は,新しい体育館に引き継がれステージ右側に掲示されています。さらに視聴覚機器に関しても,テクノロジーの進歩に伴う新型機器の導入もあり,現在はほとんど利用されていません。それでは,現在校地内や校舎内で確認できる卒業記念品を紹介します。

   【校地内,屋外に設置されているモニュメント類】 


  校歌碑(昭和53年度)
  校門を抜けた右手正面,学校を訪れる人が必ず目にする場所に設置されています。



  校名碑(昭和54年度)
  学校への取り付け道路の入り口左側,テニスコートの東側に設置されています。


  論語碑(昭和56年度)
  昇降口の向かい側に設置。「学びて思はざれば…」有名な論語の一節が刻まれています。


   校門(昭和62年度)
 校舎に向かって右側の石柱が卒業生,左側は歴代PTA会長から贈られました。


  屋外時計(昭和63年度)
  校庭に下る北側階段脇に設置。台座には「時を創る」と刻まれています。National製。


   【校舎内に設置され活用されている記念品】
  昭和50年度,第一期生からの記念品は大鏡。音楽室の壁に設置されており,40年間ずっと大玉中生の姿を映し出してきました。昭和58年度の記念品は「山だいこ」。応援団がなくなり活用の機会は少なくなりましたが,現在は武道場に保管されています。昭和52年,59年,60年,平成元年の記念品は飾り棚。昇降口前や美術室前に設置され,主に歴代の中体連大会(県大会,東北大会,全国大会)における表彰状や盾,パネル,トロフィーなどを展示しています。昇降口脇の壁には,平成17年度に贈られた「部活動記録板」が設置されています。

見事ゴールド金賞!県大会出場 ~地区小中音楽祭 第2部合奏~

  9月17日に二本松市民会館で開催された安達地区小中学校音楽祭第2部合奏において,本校吹奏楽部は見事ゴールド金賞(上位2校に授与)を受賞し,県大会への出場を決めました。県吹奏楽コンクールに出場した経験に裏付けされた自信からか,過去2回の演奏よりも安定感のあるダイナミックな演奏を披露してくれました。県大会は10月23日(金),福島市音楽堂で開催されます。

地域と共に歩む学校を目指して ~保護者アンケートの考察 Part4~

  「学校教育に関するアンケート」の集計結果と考察,Part4は「保護者・地域との連携面」についてです。
  質問項目及び集計結果は以下の通りです。
  Ⅰ 学校は、教育方針や学校の様子,子どもたちの様子を積極 的に知らせている。
  Ⅱ 学校は、保護者や地域住民が参観する機会を設けている。
  Ⅲ わたしは,PTA活動や地域行事に参加している。
  Ⅳ わたしは,大玉村の幼稚園・学校がコミュニティ・スクー ルとして取り組んでいることを知っている。



  「開かれた学校」に関する2項目については,おおむね高い評価をいただきました。Ⅰの「積極的な情報発信」に関しては田園第14号で本校から発行されている「おたより」について紹介しました。この「学校だより」を含め,「各学年だより」や「生徒指導だより」など11種類が発行されています。子ども達の活躍や最新の教育情報,家庭でも協力いただきたい事柄など,学校の教育活動への理解を深めていただきたく,担当が授業や部活動の合間を縫って作成しています。しかし,不定期に発行しているため,子どもが渡しそびれて保護者に伝わらないこともあると聞いております。学校からの配付物が確実に手元に届きますよう「おたより」専用のクリアファイルを準備し,配付物の有無を確認することを日課とするなど,家庭での協力もお願いいたします。「『田園』,毎回子どもから渡されるのを楽しみにしております」
「校長先生のマメなお便りのおかげで,学校の様子がよく分かり,助かっています」
「今年度の学校だよりは,中学校の様子やいろいろな話題があり,毎回読むのが楽しみです」
 自由記述欄に寄せていただいたコメントです。社交辞令とはいえ,褒められて伸びるタイプの私にとっては何よりの後押しとなりました。ありがとうございました。
 Ⅱの「学校参観の機会」に関しては,本年度から7月と12月の年2回,土曜授業として授業参観を企画しました。11月の「ふくしま教育週間」には,例年同様,自由参観が可能です。次年度以降も,子どもたちの活動の様子を多くの皆様方に参観していただけるよう工夫していきたいと考えています。
  Ⅲの「PTA活動等への参加」につきましては,学校サイドからは奉仕作業や親善球技大会,文化祭,さらに本年度は40周年記念事業にあたり,たくさんの保護者の皆様方にご協力いただき感謝しております。今後は,親子で参加する活動を取り入れるなど,更なる充実が図れればと思っています。
 Ⅳの「コミュニティ・スクールへの理解」に関しては,ほぼ認知されていることが分かりました。ただ,活動内容や成果についての周知や保護者の参画意識という点においては改善の余地があると考えます。自由記述欄にも「コミュニティ・スクールのあり方がいまいち分かりづらい」というコメントが寄せられました。ディスカッションでとどまらず,おおたま学園運営委員会とコミュニティ・スクール委員会が共同で企画する,村全体をフィールドとしたダイナミックな体験活動の導入などはいかがでしょうか。