大玉中学校日記

全国で3校しかない男子児童のみの私立小学校 ~暁星小学校研修視察~

 10月19日,おおたま学園人権教育の研究視察を実施し,佐藤教育長をはじめとする7名が,東京都千代田区にある暁星小学校を訪問しました。夏休みに本村の教員研修の一環として講演の講師にお招きした暁星小学校の安次嶺先生とのご縁で実現したものです。本校からは,私と佐藤貴弘先生,後藤悠理先生が参加しました。私立学校の特色を生かし宗教教育を基盤とした「心の教育」と基本的生活習慣の徹底,一人一人の子どもとのふれあいを大切にする学級経営など,参考となる多くの実践に触れることができましたが,今回は,福島県の公立学校とは大きく異なる首都圏の私立学校の現状をいくつか紹介します。
  暁星小学校は全国でも3校しかない男子のみの幼小中一貫のカトリック学校です。今回は小学1年生の授業を参観させていただきました。クラスの人数は40名,競争率約10倍の受験を突破してきた子どもたちです。学校があるのは九段下,都心の真ん中で,近くには日本武道館や靖国神社があります。ほとんどの児童は電車で通学しています。中には鎌倉市や葉山市から電車を乗り継ぎ,1時間以上もかけて通学している子どももいるそうです。子どもたちの服装・学用品は,頭のてっぺんからつま先まで,まさにトータルコーディネート。帽子,制服,ランドセル,挙げ句の果てはベルトや靴下,更にはペンケースに至るまで,校章が付いたおそろいの特注品です。保護者や卒業生には政財界,歌舞伎界,医療関係の方々が多く,俳優で歌舞伎役者でもある香川照之さんは,暁星小・中・高校と進み,東京大学に進学したそうです。
  広い教室や充実した校内の施設など,公立の学校では及ばない教育環境が整備されていました。その一方で,全面人工芝の校庭は本校のソフトボールグランド程の大きさでした。豊かな自然体験活動を実施するため,那須に学校専用の宿泊施設(セカンドスクール)を持ち,小学校6年間トータルで一ヶ月におよぶ宿泊学習の中で,登山や地元の小学生との交流活動などを行っているとのことです。都心部にある学校ならではの悩みや工夫もうかがい知ることができました。大玉村の豊かなスポーツ環境と自然環境をさらに有効に活用する手立てを講じなければという思いを強くした研修視察でもありました。


            小学1年生を前に話をしました