2016年8月の記事一覧
第2学期始業式 校長式辞
今年の夏の最大の話題は,リオデジャネイロオリンピックではないでしょうか。私はその中の一つの銅メダルに勇気づけられるとともに,改めて豊かで平和な国である日本の素晴らしさを感じることができました。
その銅メダルを獲得したのがこの羽根田卓也選手です。羽根田選手はカヌー・スラロームの男子カナディアンシングルで,カヌー競技では日本人初のオリンピックのメダリストとなりました。カヌー・スラローム競技の国際大会は,コンピュータ制御で水流を発生させる人工のコースで開催されます。しかし,日本国内にはこの競技専用のコースはありません。そのため,この競技でオリンピックのメダリストとなるべく,高校卒業後に,ヨーロッパのカヌー強豪国スロバキアに渡り,海外の人工コースで競技の腕を磨いたのです。そして苦節10年,三度目のオリンピックで見事夢を叶えました。
さて、私が皆さんに伝えたいのは,羽根田選手の勇気や努力ばかりではありません。オリンピックに参加した数多くの国では,国内での競技環境に恵まれず,羽根田選手のように国外に出て競技生活を続けている選手が少なくありません。日本は戦後,見事な復興をとげ,経済的にも豊かで平和な国となりました。環境が許せば,日本国内にいて,ほとんどの種目において,オリンピック選手やプロの選手を目指すことができます。自分が希望する職業に就くことも可能です。しかし,日本のような恵まれた環境の国は,世界の中でも稀であることを実感してほしいのです。
3年生にとって二学期は「勝負の学期」にしてほしいと思います。努力によって自分の夢を実現できる,豊かで平和な日本に生まれてきたことを感謝し,自分との,そしてライバルとの「進路実現」という勝負に競り勝つことができるよう,日々精進して下さい。二学期の努力が三学期の勝敗を決します。
1・2年生にとって二学期は「立志の学期」にしてほしいと思います。まだ漠然としている将来の夢を徐々に明確なものとできるよう,授業や部活動,さらには様々な体験活動に前向きに,そして真摯に取り組んで下さい。夢なき者には理想も,計画も,実行も,そして成功もありません。
この二学期が,ここにいる全員にとって実り多い学期となるよう,先生たちは皆さんが挑戦することを応援し,手助けをしたいと思っています。一緒にすばらしい学校生活を創っていきましょう。
平成28年度入学式 校長式辞
校長 渡辺 康弘
小学校と中学校はどこが違うのでしょうか。
中学校というところは、大人になる学校なのです。小学校は子どもの学校、中学校は、今は子どもですけれど、大人になる学校なのです。何か違いがあるのでなかったら、小学校を卒業して、中学校に入学し直さなくても、小学校に九年間いればよいわけです。中学校は大人になる学校、従って大人になっておかしなことは、全部やめてもらうところです。三年間のうちに一人前の大人としておかしくないことを身につけるのです。
自分でできる事は、できるだけ他の人の手助けを受けないでできるようにすることです。また、社会では通用しないマナーやルール違反は学校でも通用しないということを学んでいくことも大切なことです。
みなさんに三つの文字を贈ります。是非心に刻んで下さい。
一つ目は「夢」です。大玉村と大玉中学校の教育スローガンの両方にこの「夢」という漢字が使われています。村のスローガンは「夢を育てる教育~おおたまに学び、世界とつながる人間の育成~」。大玉中のスローガンは「将来に夢を抱き、実現に向けてひたむきに努力する生徒」。まずは自分の夢を明確にし、その実現に向かって悔いのない3年間を過ごしてください。
二つ目は鍛錬の「鍛」、鍛えるという文字です。中学校では、「教えてもらう」から「自ら学ぶ」へと変わらなければなりません。授業でも家庭学習でも部活動でも、与えられるのを待っていては、前に進むことはできません。難しくても、つらくても、やるべき事をやらねばなりません。自分を甘やかさず、常に厳しく、継続することが「鍛える」ということです。やる気がでないときや調子が悪いときでも、毎日同じ事を「必ずやる」。それが自分を鍛え成長させます。
三つ目は「美」、美しいという文字です。「日本で最も美しい村」大玉村の中学生として、校内・村内の美化作業・清掃活動など目に見える美しさのために汗を流すことはもちろん、目には見えない美しさ、丁寧な言葉遣いや友だちに対する思いやり、明るく心のこもった挨拶など、「こころの美しさ」を磨いてください。
福島県安達郡大玉村
玉井字的場93番地
TEL(0243)48-3300
FAX(0243)48-2909